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アートネイチャーJP:7823
事業内容
アートネイチャーは、オーダーメイドウィッグの製造・販売を主な事業としています。顧客の頭部の形状を3D型取りシステムで計測し、フィリピンの子会社であるANフィリピン社とANMP社に製造を委託しています。主要原材料である人毛と人工毛髪はアートネイチャーが一括購入し、子会社に無償で提供しています。
完成したオーダーメイドウィッグは、アートネイチャーが国内の282店舗を通じて販売しています。また、生産拠点の分散を図るため、バングラデシュにANBD社を設立し、2026年の新工場稼働に向けて準備を進めています。これにより、製造能力の向上とリスク分散を図っています。
女性向け既製品ウィッグは、ANフィリピン社やANMP社、アジアの外部委託先で製造され、国内のジュリア・オージェ90店舗とNAO-ART社37店舗で販売されています。これにより、幅広い顧客層に対応した製品展開を行っています。
アートネイチャーは、国内外での事業展開を進めています。国内では、前払式特定取引業を行うAN友の会社や、芸能ウィッグ事業を拡大するアート三川屋社があります。海外では、シンガポールのANSG社、マレーシアのANMY社、タイのANTH社が事業を展開しています。
さらに、アートネイチャーは新たな事業領域にも進出しています。2019年にはNAO-ART社を子会社化し、比較的安価なウィッグ事業に参入しました。また、医薬品販売事業として「LABOMO ヘアグロウ ミノキシ5」を発売し、2020年には医療関連サポート事業を目的にアートメディカル社を設立しました。
経営方針
アートネイチャーは、髪に関する悩みを抱える顧客に対し、最高の品質と最良のサービスを提供することを経営理念としています。この理念を実現するため、同社は製品開発力の強化や生産体制の整備、営業面でのサービス体制の充実を図っています。また、コンプライアンス体制の強化や企業情報の積極的開示を通じて、ステークホルダーからの信頼を得ることを目指しています。
同社の中期経営計画「アートネイチャーAdvanceプラン」では、毛髪業界におけるトップブランドの地位を確立し、「美と健康」に関わる新領域の事業拡大を目指しています。具体的には、売上高や売上高経常利益率、ROEの向上を目標に掲げ、効率的な経営を推進しています。2026年3月期には、売上高47,623百万円、営業利益2,778百万円を見込んでいます。
アートネイチャーは、国内外での顧客数の増加を重視しています。オーダーメイドウィッグ事業では、顧客満足度の向上を図り、リピート受注を促進しています。また、女性向け既製品ウィッグ事業では、営業体制の一本化を進め、業績拡大を目指しています。さらに、通販事業や海外市場での販路拡大にも注力しています。
新領域の事業開拓も重要視しており、比較的安価なウィッグ事業や医薬品販売、医療関連サポート事業を展開しています。国内外でのM&Aや新規事業の立ち上げを通じて、「美と健康」に関わる新領域の事業を拡充し、さらなる成長を図っています。
人材の確保と育成も同社の重要な戦略です。高水準の人材を安定的に確保するため、採用ルートの多様化や採用間口の拡大を進めています。また、社員が最大限のパフォーマンスを発揮できるよう、ダイバーシティマネジメントや働き方改革を推進しています。これにより、従業員の定着化と職場の活性化を図っています。