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アズワンJP:7476
事業内容
アズワンは、主に機器・備品・消耗品を卸売形態で販売する事業を展開しています。具体的には、研究所や医療施設で使用される科学機器や備品を取り扱う専門商社です。また、WEB購買業務代行事業も行っていますが、こちらは重要性が低いため、詳細なセグメント情報は省略されています。
アズワンの事業は主にラボ・インダストリー部門とメディカル部門に分かれています。ラボ・インダストリー部門では、科学機器販売店に対して研究者や技術者が使用する機器や備品を卸売しています。商品情報は紙カタログやWEBサイトで提供され、販売店を通じてユーザーに販売されます。
メディカル部門では、医療および介護関係の販売店に対して、看護や介護関係者が使用する機器や備品を卸売しています。販売形態はラボ・インダストリー部門と同様にカタログ販売を採用しています。これにより、効率的な商品提供が可能となっています。
その他の事業として、連結子会社のトライアンフ・ニジュウイチがWEBシステムによる購買業務代行サービスを提供しています。このサービスでは、システムに参加する最終ユーザーからシステム利用料を受け取る形で事業を展開しています。
アズワンは、物流倉庫の運営を連結子会社の井内物流株式会社に委託しています。これにより、ラボ・インダストリー部門とメディカル部門の物流効率を高め、迅速な商品供給を実現しています。
経営方針
アズワンは、「革新と創造」を経営理念に掲げ、研究・産業・医療分野での成果を加速させることを目指しています。同社は顧客満足度の追求を通じて業容を拡大し、業務の効率化を推進することで収益力の強化と企業価値の増大を図っています。特に、顧客の多様なニーズに応えるため、幅広い品揃えや迅速なデリバリー、サポートサービスを提供し、ワンストップで解決できるプラットフォームの構築を重視しています。
アズワンの中期経営計画は、2025年度から始まる新たなフェーズにおいて、研究開発の「3つのない」(お金がない、時間がない、もったいない)を解消し、2035年に向けた長期ビジョン「AS ONE VISION-2035」を掲げています。このビジョンでは、持続的かつ非連続的な成長を目指し、連結売上高を2,000億円から3,000億円に拡大することを目標としています。また、ROEを17.0%以上に設定し、財務的な健全性を維持しつつ成長を図ります。
同社は、ECの進化やサプライチェーンの価値最大化、事業領域の拡大を重点施策としています。特に、ECでは商品データベースの強化や在庫管理の効率化を進め、医療機関向けの院内在庫管理システムの展開を計画しています。また、物流機能の強化を図り、地域サテライトセンターや基幹DCの新設を検討し、サプライチェーン全体の最適化を目指しています。
さらに、アズワンはサービス事業の拡大にも注力しており、研究機器のレンタルや校正サービスを提供しています。これにより、物販からサービスまでワンストップで提供するプラットフォームを構築し、顧客の利便性を向上させています。また、プライベートブランド商品の開発にも力を入れ、オリジナル商品の売上を拡大する計画です。
サステナビリティの観点からは、多様な人材が活躍できる環境を整え、健康経営や多様性推進に取り組んでいます。気候変動への対応として、最適配送を推進し、脱炭素化に貢献しています。これらの取り組みを通じて、持続可能な社会の実現と企業価値の向上を目指しています。