チャーム・ケア・コーポレーションJP:6062

時価総額
¥401億
PER
13倍
介護付有料老人ホーム運営の大手。介護付有料老人ホーム、住宅型有料老人ホーム、ヘルスケア物件の不動産開発を展開。人材派遣・訪問看護などのその他事業を展開。2025年6月30日現在で合計105ホーム・7,155室(首都圏50ホーム、近畿圏55ホーム)で展開。

事業内容

チャーム・ケア・コーポレーションは、有料老人ホームの運営を中心に、高齢者向けの介護サービスを提供している企業です。介護保険法に基づく要支援・要介護者向けの居住型介護サービスを主力として展開しています。

同社の主要な顧客は要介護の高齢者とその家族で、収益は公的な介護報酬に加えて入居者が支払う居住費・管理費、不動産関連の売上、訪問看護や人材派遣・紹介など周辺サービスの収入で成り立っています。地域やブランドごとの稼働率と価格設定が収益に影響します。

同社は事業を介護事業、不動産事業、その他事業の三本柱で運営しています。介護事業では介護付有料老人ホームや住宅型有料老人ホーム、ホスピスなど複数ブランドでホームを運営し、2025年6月30日現在で105ホーム・7,155室を首都圏と近畿圏に中心に保有しています。その他事業では人材派遣・紹介、訪問看護、入居者紹介などのサービス提供と、ヘルスケア物件を対象とした不動産開発を手掛けています。

経営方針

同社は中期的に事業規模の拡大と収益性の向上を両立させることを目指しており、具体的な数値目標として連結売上高1,000億円、連結経常利益100億円を掲げています。入居率を重要な経営指標と位置付け、売上高成長率や売上高経常利益率の改善に注力する方針です。直近では首都圏・近畿圏を中心に105ホーム・7,155室(2025年6月30日現在)を運営しており、安定した稼働の確保を通じて堅実な成長を続けることを重視しています。

同社は差別化のためにブランド戦略とサービスの幅を明確に分けて展開しています。アッパーミドル〜富裕層を想定した「チャームプレミア」「チャームプレミアグラン」と、バランス型の「チャーム」「チャームスイート」など複数ブランドを設け、立地や顧客ニーズに応じた価格設定と魅力的な介護サービスで競争優位を図っています。加えて訪問看護や人材派遣・紹介、不動産開発といった周辺事業を組み合わせることで収益の多角化を進め、ワンストップで生活・介護に関わるサービスを提供する点を差別化要因としています。

新規市場開拓や事業拡大では、都市部における有料老人ホームの新規開設数の確保・増大を最優先課題と位置付けています。介護付有料老人ホームだけでなく住宅型有料老人ホームの開設も視野に入れ、立地情報の収集力を高めることで開設ペースを加速させる計画です。さらに2022年7月に設置した「事業構想室」を通じて新規事業の創出や事業領域拡大を図り、必要に応じて企業買収(M&A)も積極的に活用して安定的な収益基盤を築く方針です。

技術革新と人材対策を並行して進めることにも力を入れています。人材面では処遇改善や新卒採用強化、キャリアパス整備、選択的週休3日制の導入などで定着率向上を図り、2期連続のベースアップと賞与の一部月給化により業界トップ水準の処遇実現を目指しています。一方で業務効率化のためにIT機器や人工知能(AI)の導入、人員配置の最適化を進め、ホーム運営の省力化とサービス品質向上を両立させる取り組みを継続しています。内部統制や法令遵守の強化にも取り組み、透明性ある経営を確保する方針です。