美濃窯業JP:5356

時価総額
¥155.8億
PER
9.5倍
耐火物の製造販売、プラント設備の設計施工、建材及び舗装用材の販売、不動産賃貸を手がける企業。

事業内容

美濃窯業は、耐火煉瓦の製造・販売を基礎に、産業向け耐火物の製造販売、セラミックス分野を始めとするプラントの設計・施工、建築材料及び舗装用材の販売などを展開しています。これらの事業は、耐火物事業、プラント事業、建材及び舗装用材事業、不動産賃貸事業の4つのセグメントに分かれています。

耐火物事業では、美濃窯業は耐火煉瓦や不定形耐火物などの製造・販売を行っています。これらの製品は、セメント業界などで使用され、高温下での耐久性や耐火性が求められる炉や窯の建設や補修に利用されています。高品質で信頼性の高い製品を提供し、顧客の要求に応じたカスタマイズも可能です。

プラント事業は、プラント部門とエンジニアリング部門に分かれています。プラント部門では、工業炉や自動化設備の設計、製造、施工、販売を行い、セラミックス業界や化学業界で使用されています。エンジニアリング部門では、耐火物を活用したプラント設備の設計・施工を提供し、デンマークのFLSmidth Cement社の日本販売店としても活動しています。

建材及び舗装用材事業では、美州興産株式会社が建材及び舗装用材の販売・施工を行い、美濃窯業が一部の製品を製造・供給しています。これらの製品は、工場や公共建造物、駐車場などで使用され、耐久性や施工性に優れた環境配慮型の製品を提供しています。

不動産賃貸事業では、美濃窯業は所有する不動産の一部をオフィスや住宅向けに賃貸しています。また、その他の事業として、外注品の販売を行い、セメント・石灰及び環境分野で使用されています。これらの多様な事業を通じて、美濃窯業は幅広い産業分野に貢献しています。

経営方針

美濃窯業は、2022年に発表した中期経営計画「MINO トランスフォメーション・プラン2025」に基づき、各事業の収益性を改善し、2025年3月期には過去最高の売上高と利益を達成しました。この成功を踏まえ、2030年に向けて新市場や新製品の開発を進め、セラミックス事業を耐火物事業と並ぶ新たな柱に成長させることを目指しています。

美濃窯業は、次のステージへの挑戦として「Take Off~新しいステージへの挑戦~」という新たな中期経営計画を策定しました。この計画では、耐火物事業から耐火物セラミックス事業への転換を図り、2028年3月期には売上高175億円、営業利益21億円の達成を目指しています。これにより、持続的な成長と企業価値の向上を図ります。

同社は、資本コストや株価を意識した経営を推進し、株主還元やIR活動を強化しています。具体的には、セラミックス事業の拡大と価格改定を進め、耐火物セラミックス事業の利益率を10%に引き上げることを目標としています。また、配当性向を2028年3月期までに40%程度に引き上げる計画です。

美濃窯業は、事業ポートフォリオの最適化を図り、成長性と収益性を重視した経営資源の最適化を進めています。耐火物事業の安定的収益を基に、海外事業やセラミックス事業の拡大を図り、持続的な成長を目指しています。また、プラント事業や建材及び舗装用材事業でも新市場の開拓を進めています。