日本精蝋JP:5010

時価総額
¥59.6億
PER
6.4倍
石油ワックス、各種ワックス及び重油の製造・加工・販売を行うワックス専業メーカー。

沿革

1951-021929年南満州鉄道の子会社として設立され、ワックス・重油の生産を開始したが1945年終戦により閉鎖、1951年資本金620万円をもって新会社を設立。
1963-07東京証券取引所市場第二部に上場。
1970-10徳山工場拡張第一期工事竣工。
1972-03徳山工場拡張第二期工事竣工。
1975-10当社の全額出資により周和産業株式会社を設立。建物、機械装置等の設計施工並びに補修保全、当社製造工程の付帯作業を開始。
1982-07新精商事株式会社(ワックス販売業)に資本参加。
1983-03当社の全額出資により大阪ニチロウ商事株式会社を設立。ワックス及び重油の販売を開始。
1984-01減圧蒸留装置完成。
1984-03新精商事株式会社が、当社の100%出資子会社となる。
1997-06本店所在地を東京都中央区京橋から中央区新川に移転。
2004-01新精商事株式会社、大阪ニチロウ商事株式会社を吸収合併。
2008-04茨城県稲敷郡につくば事業所を新設。
2012-07本店所在地を東京都中央区新川から中央区京橋に移転。
2014-03当社の全額出資によりタイ王国にNippon Seiro(Thailand)Co.,Ltd.を設立。
2017-09徳山工場に分子蒸留設備を竣工。
2021-06研究・試験棟稼働。
2022-04東京証券取引所の市場区分の見直しにより市場第二部からスタンダード市場へ移行。
2023-05日精興産株式会社が、当社の100%出資子会社となる。

事業内容

日本精蝋株式会社とそのグループ企業(テクノワックス株式会社、Nippon Seiro (Thailand) Co., Ltd.)は、ワックスの専業メーカーとして位置づけられています。また、非連結子会社として周和産業株式会社もグループの一員です。これらの企業は、石油ワックス、各種ワックス、重油の製造、加工、販売を主な事業活動としています。

日本精蝋とそのグループは、ワックス製品の専門知識を活かし、幅広い産業分野にサービスを提供しています。これには、日常生活で使用される様々なワックス製品から、特定の産業向けに特化した製品まで含まれます。その製品群は、消費者から産業用途まで多岐にわたり、高品質なワックス製品の供給を通じて、市場のニーズに応えています。

具体的には、石油由来のワックスや、特殊な用途に適した各種ワックス製品の開発、製造に注力しています。また、重油の製造・販売も行っており、エネルギー産業にも貢献しています。これらの事業活動を通じて、日本精蝋グループは、ワックス市場におけるリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。

経営方針

日本精蝋は、国内唯一のワックス専業メーカーとして、独自の技術を駆使し、多種多様かつ高品質なワックス製品や変性品、ローサルファー重油の製造に取り組んでいます。同社は、技術革新や環境問題への対応、省エネルギーの観点から、新製品の開発や新用途の開拓に力を入れ、社会・文化の発展に貢献することを基本方針としています。

「中期経営計画(23-27)」では、事業モデルの転換を2025年から2023年に前倒しで実行することを決定しました。これにより、ワックス収率の向上や重油生産量の削減、原料処理コストの削減を目指しています。また、重油の用途多角化や輸出販売の最小化、ワックス製品の価格改定、固定費削減による収益改善、適正な在庫水準の維持によるキャッシュフローの改善、管理体制の透明化と内部牽制機能の明確化による組織体制の見直しなど、幅広い取り組みを進めています。

これらの施策は、市況や需給環境の変化に強い事業基盤の構築と財務体質の改善を目指すものです。しかし、2023年の配当については、配当原資の確保が困難であるため、無配とすることが決定されています。日本精蝋は、原料の転換や工程の効率的な使用変更などの構造改革を通じて、今後の損失を最小限に抑えることを目指しています。