ビジネス・ワンホールディングスJP:4827

時価総額
PER
不動産事業など7事業部門の有力企業。デベロッパー向けの不動産買取再販、マンション管理、賃貸、家具・家電レンタル、ソフトウェア、ファイナンス、建設事業を展開。連結子会社13社で事業運営。連結会計年度より建設事業を追加。

事業内容

ビジネス・ワンホールディングスは、住宅・不動産を軸に複数の事業を持つ持株会社です。同社は不動産の買取再販や戸建販売、分譲マンションの管理、賃貸運営を中核に、家具・家電のレンタルやソフトウェア開発、法人向けの融資、建設・リフォームなど幅広いサービスを展開しています。

主要な顧客はデベロッパーや個人の住宅購入者、賃貸の入居者や物件オーナー、法人顧客などです。同社の収益は不動産販売の売上、管理・仲介の手数料、保有物件の賃料、家具・家電のレンタル料、ソフトウェアの販売・保守収入、貸付による利息収入、建設工事の請負収入で構成されています。

事業は七つのセグメントで構成されており、不動産事業では買取再販や仲介・競売物件の落札を行い、マンション管理事業では分譲マンションの管理戸数拡大に注力しています。賃貸事業はグループ保有資産を活用した賃料収入と仲介を軸に、家具・家電レンタルやソフトウェア開発、法人向け不動産担保貸付、設計・施工やリノベーションを含む建設事業でグループ内の相乗効果を高めています。

経営方針

同社は中長期的に「売上高を増大させながら売上高経常利益率を高める」ことで高収益企業を目指しています。具体的には売上高経常利益率5%以上を中長期の主たる経営指標とし、株主還元や事業継続性を担保するため自己資本比率20%以上の維持を目標としています。直近期では売上高経常利益率が7.8%、自己資本比率が19.1%と目標に近い水準にあり、同社は経営管理と事業執行の機能を分離して効率化とグループ間シナジーの強化を図ることで、これらの数値目標の達成を目指しています。

重点投資分野は不動産を軸にした七つの事業セグメントで、不動産事業、マンション管理、賃貸運営、家具・家電レンタル、ソフトウェア、ファイナンス、建設・リフォームを含みます。同社はグループ13社を通じて業務改善や経営指導を行い、買取再販から管理・賃貸、内装・リフォーム、融資まで一気通貫で提供できる点を差別化の核としています。具体的施策としては、管理戸数の拡大や家具・家電のレンタルと賃貸仲介の連携、ソフトウェアによる業務標準化を通じて提案力と顧客満足を高め、他社と異なるワンストップの価値を作っていきます。

新市場開拓と事業拡大は既存資産の活用と財務バランスの管理を両立させる形で進められます。同社はグループ保有資産を活用した賃料収入の拡大や分譲マンションの管理戸数増加を優先課題とし、販売用不動産の在庫回転期間を重視して在庫水準と借入依存のバランスを見ながら業容を拡大していきます。必要に応じて地域の仲介ネットワーク強化や業務提携を通じて販路を広げ、資金調達は借入と自己資本の両面で安定化を図りながら慎重に拡大を進める計画です。

技術革新への取り組みでは「技術力の向上」と「業務効率と正確さの向上」を掲げ、ソフトウェア事業の活用を中心にデジタル化を進めています。同社は物件管理や入居者対応、家具家電の在庫・配送管理に関する社内システムを強化し、データ分析による賃料設定や予防保全の導入で稼働率とコスト効率を改善しようとしています。これにより提案力の向上と手戻り削減を実現し、グループ全体での収益性向上につなげる方針です。