塩野義製薬JP:4507

時価総額
¥2.4兆
PER
12.2倍
医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売を行う単一セグメントの事業。

事業内容

塩野義製薬は、医療用医薬品の研究開発、仕入、製造、販売を主な事業としています。この事業は単一セグメントとして運営されており、医薬品のライフサイクル全般にわたる活動を行っています。具体的には、新薬の開発から市場投入、さらには製品の販売促進までを手がけています。

同社のグループには、シオノギファーマ株式会社やシオノギヘルスケア株式会社などが含まれています。これらの関連会社は、製薬業界におけるさまざまなニーズに応えるために、研究開発や製造、販売の各段階で重要な役割を果たしています。また、海外にもShionogi Inc.やQpex Biopharma, Inc.などの拠点を持ち、グローバルな展開を進めています。

塩野義製薬は、医薬品の研究開発においても積極的に取り組んでいます。特に感染症や中枢神経系疾患に対する新薬の開発に注力しており、これにより医療の進展に貢献しています。さらに、シオノギテクノアドバンスリサーチ株式会社などの研究機関と連携し、最先端の技術を活用した新薬の開発を推進しています。

経営方針

塩野義製薬は、2030年に向けたビジョンとして「新たなプラットフォームでヘルスケアの未来を創り出す」ことを掲げています。このビジョンの実現に向け、同社は医療用医薬品を中心とした「創薬型製薬企業」から、ヘルスケアサービスを提供する「HaaS(Healthcare as a Service)企業」への変革を進めています。これにより、患者や社会の抱える課題を包括的に解決し、新たな価値を提供することを目指しています。

同社は、2020年に中期経営計画「Shionogi Transformation Strategy 2030(STS2030)」を発表し、2030年ビジョンの実現に向けた取り組みを進めています。2023年には、外部環境の変化や過去3年間の成果を踏まえ、STS2030をアップデートし「STS2030 Revision」として再策定しました。この計画では、2023年度から2025年度を「STS Phase2」と位置付け、変革による成長を加速させることを目指しています。

STS2030 Revisionでは、成長戦略の柱として「HIVビジネスの更なる成長」、「急性呼吸器感染症事業」、「新製品・新規事業拡大」を掲げています。特にHIVビジネスでは、長時間作用型製剤の開発を進め、継続的な成長を図っています。また、急性呼吸器感染症事業では、COVID-19やインフルエンザに対する治療薬の開発を進め、持続可能なビジネスモデルの確立を目指しています。

さらに、塩野義製薬は、感染症の脅威からの解放を重要課題と位置付け、感染症領域でのヘルスケア課題の解決に取り組んでいます。これには、COVID-19治療薬の開発や、次世代の感染症に対応するユニバーサルワクチンの創製が含まれます。また、薬剤耐性(AMR)への対応として、新規抗菌薬の開発や、低中所得国への治療薬アクセス改善を進めています。