ニイタカJP:4465

時価総額
¥153億
PER
13.8倍
業務用洗剤・洗浄剤・除菌剤・漂白剤、固形燃料と健康食品の製造販売の有力企業。業務用食器洗浄剤やアルコール製剤、食器洗浄機メンテナンスや衛生講習、乳酸菌発酵の健康食品「OM-X」等を展開。関係会社11社(2025年5月31日時点)。

事業内容

ニイタカは、業務用の洗剤・洗浄剤・除菌剤・漂白剤や固形燃料の製造・販売と、健康食品の製造・販売を行う企業です。同社は飲食店や給食、医療・介護施設などの現場で使われる清掃・衛生関連の製品を中心に取り扱っています。

主要な顧客は飲食店、宿泊施設、病院・介護施設、食品加工業者などの業務現場と、それらに納品する卸・代理店です。同社の収益は製品販売が中心であり、食器洗浄機の定期メンテナンスや衛生講習・細菌検査といったサービス収入も重要な収益源になっています。

事業は「ケミカル事業」と「ヘルスケア事業」の二本柱で構成されています。ケミカル事業は食器用洗剤や食器洗浄機用薬剤、漂白剤、手洗い石けん、アルコール製剤、固形燃料に加えて衛生巡回や清掃サービスなどを含み、ヘルスケア事業では乳酸菌発酵の健康食品「OM‑X」などを取り扱っています。

経営方針

同社は「世の中の“キレイ”を支える会社」という長期ビジョンのもと、売上と収益の両面での成長を目指しています。長期目標として連結売上高400億円以上、連結営業利益40億円以上、ROE10%以上を掲げており、中期計画「NX2028」(2026〜2028年)では2028年5月期に売上高275億円以上、営業利益18億円以上、ROE8%以上、DOE(株主資本配当率)3%以上を目標に設定しています。外部環境の変化に対応しつつ、既存事業と新規領域の両面で成長基盤を固めることを重視しており、株主還元と積極投資の両立を図る方針です。

同社はケミカル事業とヘルスケア事業を重点分野とし、高品質な製品にサービスを組み合わせる点で差別化を図っています。具体的には業務用洗剤や除菌剤などの製品販売に加え、食器洗浄機の定期メンテナンス、衛生講習、細菌検査といったサービス収入を強化しており、これにより顧客の現場ニーズに密着した収益構造を作っています。また品質第一主義に基づきHACCP対応や環境負荷低減を進めることで、規制対応力と信頼性を競争力につなげています。

同社は国内外での新市場開拓と事業拡大にも注力しています。中期計画では新領域や海外市場の成長基盤を構築することを明示しており、ヘルスケア分野の主力商品である乳酸菌発酵品などの拡販や、卸・代理店を通じた販売網の拡大、必要に応じたM&Aによる事業領域の補強を通じて成長を加速させる計画です。人手不足や原材料・エネルギー価格上昇といった課題に対しては、サービス化やアウトソーシング提案を拡大して顧客の業務負担を軽減する取り組みを進めています。

同社は技術革新を経営基盤強化の重要施策と位置づけ、全社DX(業務のデジタル化)とデータ活用による運営効率化を進めています。具体的には販売・在庫・顧客データの一元管理や、機器の保守計画のデータ化により定期メンテナンスの効率化を図るとともに、研究開発では製剤の改良や耐環境性の高い製品開発に投資しています。これらと並行して人的資本への投資を続けることで、品質管理力と新製品創出力を高め、気候変動や衛生リスクの増加といった社会課題に迅速に対応できる体制を整えています。