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扶桑化学工業JP:4368
事業内容
扶桑化学工業は、ライフサイエンス事業と電子材料および機能性化学品事業の2つの主要な事業セグメントを持っています。これらの事業は、同社およびその連結子会社6社によって運営されています。
ライフサイエンス事業では、果実酸類や有機酸類の製造・販売を行っています。具体的には、リンゴ酸、クエン酸、グルコン酸などがあり、これらは飲料や加工食品の酸味料、pH調整剤として利用されています。また、洗剤や化粧品、電子機器などの工業分野でも幅広く使用されています。
さらに、応用開発商品として、果実酸を原料にした製品を提供しています。これには、麺食品の品質改良剤や加工食品の日持ち向上剤、食品製造メーカー向けのトータル・サニテーション、金属加工の改善商品などがあります。
電子材料および機能性化学品事業では、電子材料と機能性化学品の製造・販売を行っています。電子材料としては、超高純度コロイダルシリカがあり、これは半導体業界での需要が高く、次世代半導体集積回路の製造に必要なCMPスラリーにも対応しています。
機能性化学品では、プラスチックや塗料の添加剤、香料、化粧品の原料として使用される樹脂添加剤を提供しています。また、精密化学薬品製造の技術を活かしたファインケミカルも販売しています。
経営方針
扶桑化学工業は、成長戦略として「FUSO VISION 2025」を掲げています。この中期経営計画は、2025年度を最終年度とし、売上高850億円、営業利益190億円を目指しています。計画の柱は、既存事業の需要拡大、新規事業への投資、持続的成長を支える経営基盤の強化です。
同社は、ライフサイエンス事業と電子材料および機能性化学品事業の2つの主要セグメントを持ち、特に半導体市場の成長に伴う需要増加を見込んでいます。2025年度には、売上高の増加が見込まれる一方で、大型設備投資による償却費の増加が予想され、営業利益は減益となる見込みです。
ライフサイエンス事業では、国内外での販売管理を強化し、国際部を新設して海外子会社を統括します。新規開発品の現地製造や技術サポートを進め、海外市場での拡販を目指します。また、営業体制を充実させ、オンラインデジタルマーケティングを活用して売上増加を図ります。
電子材料および機能性化学品事業では、半導体市場の需要回復に対応するため、生産能力を強化しています。新設備の稼働により、2022年度比で1.5倍以上の生産能力を目指し、供給能力を強化します。また、サプライチェーンリスクへの対応として、原材料調達の多様化を進めています。
扶桑化学工業は、これらの戦略を通じて、持続的な成長を目指し、社会に貢献し続ける企業を目指しています。中期経営計画の詳細は、同社のウェブサイトで確認できます。