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ユーソナーJP:431A
事業内容
ユーソナーは、法人企業データベースを核に企業の営業・マーケティング活動を支援するデータサービスを提供しています。同社の主力は独自収集で構築した法人データベース「LBC」と、それを用いて顧客データを自動で統合・一元化するクラウド型プラットフォーム「ユーソナー」です。
顧客は主に企業の営業・企画・管理部門といった法人で、幅広い業種を対象としています。同社はLBCやクラウドサービスを定期定額のサブスクリプションで継続提供することを基本収益源とし、データクレンジングや名寄せの一回限りの委託も収益に寄与しています。販売は対面による直接販売が中心で、システムインテグレーターを通す間接販売も行っています。
事業はLBCを核とした「ソナーサービス」群で構成され、顧客データの統合プラットフォーム「ユーソナー」に加え、経営戦略向けの「プランソナー」や名刺管理を起点とした営業支援アプリ「mソナー」、PC閲覧のオプションなどを組み合わせて提案しています。同社のサービスは既存の顧客管理・営業支援・マーケティング自動化ツールと連携でき、導入企業は既存システムと連動してデータ活用を進められます。
経営方針
同社はサブスクリプション型のクラウドサービス「ユーソナー」を中心に、年間継続収益(ARR)や契約件数、ARPU、解約率(Churn Rate)を主要指標として企業価値の持続的向上を目指しています。基盤となる法人データベース「LBC」は約1,250万件の拠点データを保有しており、国内のIT投資市場が2024年に売上高前年比3.6%増と堅調である点を踏まえ、既存顧客の維持と新規契約の積み上げでARRを拡大することを成長の軸に据えています。長期的には「日本で最も非競(ひきょう)な会社」を目指して、無益な過当競争を避けつつ専門領域での優位性を高めていく方針です。
重点投資分野としてはデータの正確性向上と検索スピード改善、ユーザビリティ強化に注力しています。具体的にはLBCの継続的なデータ更新と名寄せ精度の改善、検索アルゴリズムの高速化に投資するとともに、サービスの安定稼働や情報漏洩防止のためにデータ保守を外部委託して堅牢な運用体制を維持しています。差別化戦略としてはSFAやMAと真正面から競うのではなくAPIで連携できる設計にして、かつての競合をパートナー化することで連携提案や客観的なコンサルティングを行える点を強みにしています。
新市場開拓や事業拡大は、既存クライアントの継続利用を確実にする一方で対面営業による直接販売とシステムインテグレーター経由の間接販売を併用して顧客基盤を広げる計画です。製品群は「ユーソナー」を軸に経営戦略向けの「プランソナー」や名刺起点の「mソナー」、PC閲覧オプションなどを組み合わせて提案することで、既存システムとの連携を重視する法人需要を取り込みます。導入後はログイン状況の監視やカスタマーサクセス施策で利用頻度を高め、解約抑止とARPU向上につなげる運用を継続しています。
技術革新への取り組みでは、マスターデータベースと顧客データの自動統合・クレンジング機能の高度化を進めています。具体的には名寄せ精度のアルゴリズム改良や主要CRMとのAPI連携拡充、検索レスポンス改善のためのインフラ投資を行い、加えて情報セキュリティ管理として国際規格のISO27001認証を取得済みであり、今後もセキュリティ機器の強化や従業員教育を継続的に実施します。人材面では採用・育成、管理職研修を強化して技術開発と顧客支援の両面で競争力を高めていく方針です。