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ガイアックスJP:3775
事業内容
ガイアックスは、ソーシャルメディアの企画・開発・運営やシェアリングサービスの企画・運営を主軸とする企業です。同社は企業向けにSNSやブログの運用支援、ウェブマーケティング、デジタルコンテンツの制作・配信などを行っています。グループは連結子会社を複数抱え、サービスを横断的に展開しています。
主要な顧客は主に法人で、広告・マーケティング支援の受託が収益の基盤になっています。同社はサービス利用料や制作・運用の契約収入に加え、インキュベーション事業での投資回収や関連サービスの運用収入も収益源としています。
事業は「ソーシャルメディアサービス事業」と「インキュベーション事業」の二本柱に分かれています。前者はSNS運用、コンテンツ制作、企業のソーシャル活用支援やウェブマーケティングを手がけ、後者はグループ内外への投資育成、シェアリング関連サービスの企画・運用や新規事業開発を行っています。同社は近年、外部企業の株式取得や事業の組織再編を通じて事業ポートフォリオの強化を進めています。
経営方針
ガイアックスは2023年12月期から2027年12月期までの5ヵ年中期経営方針のもと、ソーシャルメディアサービスとインキュベーション事業の二本柱で成長を図っています。ソーシャルメディア事業ではストック型の収益基盤を強化して売上高と収益性の向上を狙い、インキュベーション事業では新規事業や起業家の創出を通じて投資先の企業価値向上とキャピタルゲインの獲得を目指しています。これらを両輪として健全な財務体質を構築し、株主価値の増大を図ることを同社は目指しています。
重点投資分野はビジュアルコンテンツを含むソーシャルメディア、シェアリングエコノミー、そしてweb3/DAO領域です。具体策としてはスナップマート社の買収によりスマホで写真が売れるアプリ「Snapmart」を取り込み、グループのサービス連携とデータ解析によるマーケティング支援を強化しています。独自の差別化要素として、事業を分社化してストックオプションを付与する「カーブアウト・オプション制度」を運用し、起業家的人材を引き付けつつ外部資本を活用して成長速度と成功確率を高める仕組みを持っています。
新市場開拓や事業拡大では、アイデアの段階からグロースまで支援するスタートアップスタジオ機能を活用し、事業法人化や第三者資本導入を通じて社会的インパクトと投資リターンの両立を図ります。政府の「スタートアップ5か年計画」を踏まえ、自治体や教育機関向けの起業支援やアントレプレナー教育「起業ゼミ」を展開し、全国での認知向上と起業家輩出を推進しています。投資回収からの再投資サイクルを回すことで、グループ全体の企業価値増大を同社は目指しています。
技術革新への取り組みとしては、2015年から取り組むブロックチェーン技術の蓄積をベースに、法整備や新技術へのタイムリーな対応を進めています。具体的には業界団体での啓蒙活動や社内でのデータ解析基盤整備により、統合型マーケティングを実現する技術・サービスを早期に提供することを狙っています。また、優秀な人材の採用・育成や働き方の柔軟化を通じて技術開発力と起業家人材の確保を図り、サービスの差別化と収益基盤の強化を目指しています。