レントJP:372A

時価総額
¥214.9億
PER
8.1倍
産業機械・建設機械等のレンタル事業の大手。約7千種・60万台超の資産を保有しワンストップのバリュープラスサービスを展開。2025年5月期に売上の約59%を建設業以外が占める。日本63拠点、タイ・インドネシア・ベトナム展開。

事業内容

レントは産業機械、建設機械、産業車両などのレンタル事業を主力に展開しており、約7千種・60万台超のレンタル資産を国内63か所の営業所と海外の子会社(タイ、インドネシア、ベトナム)で運用しています。 同社は配送や整備を担うグループ会社を持ち、機器の納入からメンテナンスまで一貫したサービス体制を整えています。

主要顧客は製造業、運輸業、サービス業、公共プラントや民間プラントなど建設業以外の業種が大きな割合を占めており、2025年5月期時点でレンタル売上の約59%を建設業以外が占めています。 同社はレンタル料に加え、設置支援や保守、校正、教育といった付加価値サービスで収益を拡大しており、こうしたサービスは近年売上に占める比率が高まっており(2025年は約15%)安定した収入源になっています。

事業はレンタルの単一セグメントで、保有資産は車両約27%、高所作業車等約24%、掘削・舗装機械約18%、揚重運搬機械約10%、発電機・環境機器約10%、工具・測量機材約6%、照明・資材類約5%とバランス良く構成されています。 同社は管理センターでの校正やクリーン対応、環境商品専用のメンテナンスに加え、現場の安全・効率化を支援する検知システムや教育、バッテリー再生サービスなど多様な付加価値サービスで差別化を図っています。

経営方針

同社は「新しい価値を創るワンストップコーディネーター」として、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指しています。成長性・収益性・健全性の指標として売上高、経常利益やEBITDA、ネットD/Eレシオを重視しており、現状の連結売上高は約490億円で、国内レンタル市場規模のおよそ2兆円に対して約2%のシェアを保有しています。この規模感を踏まえ、同社は市場シェアの拡大と収益力の向上を両輪に据えた成長戦略を推進しています。

重点投資分野は都市圏ネットワークの強化とレンタル資産・バックヤードの拡充です。関東・中部・近畿・九州を中心に営業所展開と物流・整備拠点の強化を図り、約7千種・60万台超の資産をよりタイムリーに供給する体制を整えています。加えて「バリュープラスサービス」として環境・安全・効率に特化した付加価値サービスを推進し、設置支援・保守・校正・教育などのサービスは売上の約15%を占めており、ここへの投資で他社と差別化しています。

新市場開拓では国内の特需地(大型工場・発電所・災害地等)や建設以外の顧客層拡大を重視しており、既に製造業・運輸業・サービス業・プラント向けがレンタル売上の約59%を占めています。海外ではタイ、インドネシア、ベトナムに拠点を持ち、ASEANでの事業拡大とグループ間での資産・人材の相互活用、同業他社とのアライアンスや提携によるシナジー創出を進めています。国のインフラ投資やグリーン成長分野の需要拡大を取り込み、需要の裾野を広げる計画です。

技術革新への取り組みとしては、基幹システムの刷新(2022年10月)を起点に業務プロセスの抜本見直しやデジタル化(DX)を推進しています。顧客利便性向上のためのオンラインサービス、配備・稼働データによる稼働率改善、校正センターや環境対応メンテナンス、バッテリー再生・現場向け検知システムなどの技術を組み合わせ、資産運用の効率化と収益の安定化を図っています。これらにより、投資に左右されにくいEBITDA改善と顧客満足度の向上を目指しています。