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帝人JP:3401
事業内容
帝人は、主に3つの事業セグメントを持っています。まず、「マテリアル」セグメントでは、高機能材料と複合成形材料の製造・販売を行っています。具体的には、アラミド繊維や樹脂、炭素繊維などを取り扱い、Teijin Aramid B.V.やTeijin Polycarbonate China Ltd.などの子会社が関与しています。
次に、「繊維・製品」セグメントでは、繊維製品やポリエステル繊維、織物の製造・販売を行っています。帝人フロンティア株式会社や南通帝人有限公司などがこのセグメントに含まれ、幅広い繊維関連製品を提供しています。
「ヘルスケア」セグメントでは、医薬品や医療機器の製造・販売、在宅医療サービスを提供しています。帝人ファーマ株式会社や帝人ヘルスケア株式会社がこの分野で活動し、医療関連製品の開発と提供に注力しています。
その他の事業として、電池部材やメンブレンの製造・販売、再生医療製品や埋込医療機器の開発・製造・販売を行っています。Teijin Lielsort Korea. Co., Ltd.や株式会社ジャパン・ティッシュエンジニアリングなどがこれらの事業に関与しています。
経営方針
帝人は、2024年4月に「Pioneering solutions together for a healthy planet」というパーパスを策定しました。このパーパスは、地球環境と人々の健康を守るためのソリューションを提供することを目指しています。帝人は、100年以上の歴史を持つパイオニア精神を継承し、イノベーションを通じて社会課題の解決に貢献することを誇りとしています。
帝人の中期経営計画「2024-2025」では、収益性改善、事業ポートフォリオ変革、グローバル経営基盤の強化の3つを重点課題としています。収益性改善では、労働生産性の向上や価格改定、固定費削減を通じて基礎収益力の回復を図ります。特に、アラミド事業やヘルスケア事業での安定供給体制の確立とコスト削減が重要です。
事業ポートフォリオ変革では、不採算事業の売却や非注力事業の整理を進め、モビリティ、インフラ&インダストリアル、ヘルスケアの3つの重要産業セクターでの成長を目指します。特に、素材や製品単体から顧客に寄り添った価値提供主体の事業への変革を推進しています。
グローバル経営基盤の強化では、ガバナンス体制の最適化や生産技術の進化、人的資本の強化を図ります。具体的には、監査等委員会設置会社への移行や、グローバルジョブポスティング制度の導入を通じて、迅速な意思決定と適材適所の実現を目指しています。
2025年度は、次期中期経営計画の策定を行い、基礎収益力の拡大と顧客の課題解決に向けた成長戦略を推進します。帝人は、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指し、ROE10%以上、PBR1倍以上の達成を目指しています。