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メディックスJP:331A
事業内容
メディックスは、デジタルマーケティング支援を主軸に、インターネット広告の販売・運用やマーケティングDX/アクセス解析、Webサイト制作などを行っています。特に運用型広告(検索連動型、ディスプレイ、フィード広告)を主力とし、KPI設定から出稿・運用・解析まで一貫してワンストップで支援しています。
同社の顧客は消費者向け(BtoC)企業と企業向け(BtoB)企業が中心で、長期取引の割合が高い点が特徴です。収益は広告の販売・運用手数料が主軸となり、加えてWeb制作やデータ分析、導入支援型のソリューション提供によるサービス収入も獲得しています。
同社は事業をBtoC領域、BtoB領域、データマネジメント・その他領域の三つに分けて運営しています。BtoCでは広告運用とクリエイティブ強化(専任組織「B-SOKU」)で短期的な効果改善を図り、BtoBではリード育成に向けたコンテンツ制作や広告と営業データの連携による分析を重視しています。データマネジメント領域ではフィード最適化ツール「M-Feed」やデータ統合・可視化ソリューション「M-Data」を活用し、分析基盤の構築から施策立案までを一貫して行っています。
経営方針
同社は「デジタル領域のNo.1マーケティングパートナー」を目指しており、インターネット広告事業を成長の基盤に据えつつ、デジタルマーケティング支援全体でシェア拡大を図っています。市場環境ではインターネット広告市場が2024年に約3兆3,050億円、2027年には約4兆870億円へ拡大するとの予測があり(出所:同社開示資料)、同社は売上高・営業利益・営業利益率並びに3期以上の継続取引顧客による売上高を重要指標とし、既存事業の拡大と新規投資で企業価値の継続的向上を目指しています。
重点投資分野としては広告クリエイティブ、BtoB向けソリューション、そしてデータマネジメントの三領域に注力しています。クリエイティブ面では専任組織を中心に毎月数百のバナーやLP、動画などを内製化し品質を高め、アカウントプランナーが少数の顧客を専任で担当して成果にこだわる体制を強化しています。BtoBではSaaSや製造業を重点業種に定め、リード育成用コンテンツや広告と営業データの連携による分析で他社との差別化を図り、既存顧客が2025年3月期に売上の95.6%を占める安定基盤を活かして非広告領域の取引拡大も進めています。
新市場開拓や事業拡大では、データ統合やWeb制作を含む導入支援型サービスを強化し、顧客のDX化ニーズを取り込む計画です。具体的にはウェブ制作の専用パッケージ化やパートナー連携による共同商品開発、セミナーやイベントを通じた直接取引の拡大を進め、NPSの活用による顧客満足度管理も導入しています。加えて内部管理体制とバックオフィスの整備を進め、コーポレートガバナンスの強化で事業拡大への対応力を高めています。
技術革新への取り組みとしては、広告運用やクリエイティブ制作の自動化・品質維持にAIや各種ツールを積極活用し、データ取得から統合・可視化・分析、施策実行までを一気通貫で支援する体制を整えています。既存のフィード最適化ツール(M‑Feed)やデータ統合・可視化ソリューション(M‑Data)を活用し、顧客データプラットフォーム(顧客データの一元管理)などの導入支援を強化することで、データドリブンな施策提案と運用効率化を図っています。さらに人材面では採用・育成や役割期待グレード制度、配置最適化ツールで技術と人材を組み合わせた競争力の向上を目指しています。