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ロゴスホールディングスJP:205A
事業内容
ロゴスホールディングスは、持株会社として住宅事業を中心にグループ経営を行っており、注文住宅、分譲住宅、宅地販売を主力に設計・施工・販売を展開しています。北海道を基盤に東北・北関東・東海などで地域ブランドを通じた住宅供給を行っているのが特色です。
同社の顧客層は20〜30代の若い世代で、世帯年収およそ400〜800万円の一次取得者が中心です。売上構成は注文住宅が約75%を占め、分譲住宅や宅地販売、リノベなどが残りを占める形で、連結ベースではロゴスホームと豊栄建設が収益の大半を担っています。
同社は商品開発、デジタルマーケティング、業務のデジタル化を三本柱に効率化を進め、太陽光対応や高い耐震性などを訴求しています。地域ごとのブランドラインナップを揃える一方で、工務店支援や設計補助の体制、海外拠点による設計支援などでグループ内のシナジーを高めています。
経営方針
ロゴスホールディングスは持株会社として住宅事業を中核に据え、全国市場でのシェア拡大を成長目標としています。国内の戸建住宅市場規模は2024年度で約8兆6,536億円、同社が重点展開する北海道市場は2,837億円で同社のシェアは約7.9%、北海道+本州進出エリアでは9,110億円でシェアは約2.9%となっています。経営指標として「引渡棟数」「営業利益」「当期純利益」をKPIに設定し、出店拡大やM&A、デジタル化で収益基盤を強化することを同社は目指しています。
重点投資分野は商品力強化と現場の生産性向上です。工場で箱型モジュールを作って現場で組み上げる独自のMCB工法(特許出願中)により、現場での大工工期を約5割短縮し、職人不足対策と原価低減、品質向上を同時に実現しています。また、断熱や耐震、太陽光対応を訴求する商品設計や、体験型施設「北海道クラシアム」を通じた顧客体験の提供で差別化を図っています。中古リノベのVINJOYでは全棟に第三者の品質保証を付すほか、障がい者グループホームの建築(ノマリス)など新分野にも投資しています。
新市場開拓では北海道での基盤強化と本州への横展開を両輪に進めています。ロゴスホームは北海道での出店ノウハウを活かし、青森、岩手、宮城、福島、栃木といった本州の地域へ効率的に拡大する計画を打ち出しています。成長の加速策としては積極的なM&Aを継続し、買収先にはグループの「工務店支援プラットフォーム」(ROOT LINK)を導入して営業・顧客管理や設計業務の標準化・効率化を図り、取得企業の強みを吸い上げながら全国展開することを同社は目指しています。
技術革新では工場生産とデジタル化を組み合わせた業務改革を推進しています。MCB工法のようなモジュール生産に加え、マーケティング自動化や営業支援システム(SFA)、オフショア設計の活用で商談から設計、受注までのスピードを上げ、少人数体制(営業2人+設計1人+事務0.5人など)で採算がとれる出店モデルを構築しています。さらに、月次で物件別の利益率を可視化する管理や在庫回転の改善など、投資を支える財務管理の強化も併せて進めることを同社は目指しています。