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アズパートナーズJP:160A
事業内容
アズパートナーズは、暮らしをテーマにシニア向けの介護サービスとそれに関連する不動産事業を手掛ける企業です。主力は介護付きホームの運営で、ほかにデイサービスやショートステイを通じた日中・短期の介護サービスも行っています。独自に共同開発したプラットフォーム「EGAO link」を活用し、業務効率化と顧客満足度の向上に取り組んでいます。
同社は要介護・要支援の高齢者を主な顧客にしており、介護付きホームは中高所得層を中心に利用されています。収益はシニア事業が約76%、不動産事業が約24%を占め、入居料・管理費・食費や介護保険からの報酬に加え、不動産の賃貸や開発・売却による収入で構成されています。
同社は不動産事業をシニア開発、ソリューション、収益不動産の三本柱で展開しています。自社開発では土地仕入れから建設・自社運営、あるいは投資家や不動産事業者への売却まで手掛け、老朽化物件の再生や賃貸物件の保有でも収益を確保しています。首都圏でのドミナント戦略をとり、介護付きホーム29、デイサービス17、ショートステイ4の計50拠点を展開しており、今後も段階的に施設を増やす方針です。
経営方針
同社は「世代を超えた暮らし提案型企業」を掲げ、シニア向け介護サービスと不動産を両輪にして持続的な成長を図っています。営業利益と稼働率を主要な経営指標として重視しており、直近では介護付きホーム29拠点(デイサービス17、ショートステイ4を含め計50拠点)を首都圏の国道16号線内側を中心にドミナント展開しています。拠点拡大の計画としては、2026年3月期に4事業所、2027年3月期にさらに4事業所の開設を予定しており、量的拡大とともに稼働率改善で収益性を高めることを目指しています。
重点投資分野は、現場の生産性向上と人材育成です。同社は2017年に独自開発したプラットフォーム「EGAO link」を2019–2020年に全ホームへ導入し、紙記録の電子化やベッド上の状態把握で夜間巡回の削減など業務効率を実現しています。人材面では、新卒採用に力を入れ、理念に共感する人材を確保することで3年連続で新卒170名以上を採用する好循環を作り、「EGAO link」を活用できる介護DX人材の育成を進めています。
事業拡大の方針としては、シニア開発と介護DXの事業化を掲げています。シニア開発では老朽化不動産の再生や土地取得から建設・開設までを手掛け、建物完成後はリートやファンド等へ売却しつつ賃借して自社で運営を継続するスキームで収益化を図っています。介護DXについてはパートナー企業と連携して「EGAO link」の導入支援や研修、他事業者向けのコンサルティング、さらには当社ノウハウをシステム・アプリ化して他社へ展開することを成長の柱にしています。
技術革新にはデータに基づく介護(科学的介護)と業務の可視化を中心に取り組んでいます。「EGAO link」に蓄積した日々のケアデータを活用し、ケアの効果検証や自立支援メソッドの導入により、2023年9月以降、自立度が大きく改善した入居者が確認されています。今後は業務分析用ダッシュボードやケアプラン作成支援の人工知能を実用化し、現場の負担軽減とサービス品質の向上を図ることで、慢性的な人手不足が見込まれる介護市場での差別化を進めてまいります。