トライアルホールディングスJP:141A

時価総額
¥4250.6億
PER
286倍
持株会社制を導入し、流通小売事業とリテールAI事業を主軸に、ディスカウントストア「TRIAL」展開、スマートショッピングカート「Skip Cart」提供などを手掛ける。

沿革

1974-04屋号「あさひ屋」として創業
1981-07㈱あさひ屋に改組
1984-10㈱トライアルカンパニーに商号変更
1992-10ディスカウントストア トライアル1号店となる南ヶ丘店(福岡県大野城市)を開店し、ディスカウントストアへの転換を図る
1993-04本社を福岡県福岡市中央区高砂に移転
1994-03柳川店(福岡県柳川市)を開店し、本格的に郊外型総合ディスカウントストアによる多店舗展開を開始
1996-11スーパーセンター1号店となるスーパーセンタートライアル 北九州空港バイパス店(北九州市小倉南区)を開店
1989年4月から開発を行っていた自社開発PC-POSシステムを完成
2003-08本社を福岡県福岡市東区多の津に移転
2003-12中華人民共和国でのソフトウエア開発業を目的として、煙台創迹軟件有限公司を設立(現:連結子会社)
フランチャイズ店舗の運営会社である㈱ナカヤを完全子会社化
2004-01物流機能の内製化を目的として㈱下田屋(現:㈱MLS、現:連結子会社)を株式交換により完全子会社化
2008-02九州・中国地方の物流拠点となる白鳥物流センター(福岡県田川市)を開設し、プロセスセンターの稼動を開始
2008-09北海道地区に小売店舗を展開していた㈱カウボーイとの業務提携により、北海道地区にトライアルが初出店
2009-06㈱カウボーイを子会社化
2010-01㈱カウボーイを吸収合併
2014-07日本国内への貿易事業を目的として上海翔迹企業管理有限公司(現:連結子会社)を設立
白鳥プロセスセンター(福岡県田川市)にてISO9001認証取得
2014-10店舗開発業務の効率化を図るため、㈱トライアル開発(現:連結子会社)を設立
2015-06生鮮事業を行うことを目的として、㈱トライアルフレッシュシステム(注1)を設立
本部事務を行うこと目的として、㈱トライアル・シェアードサービス(現:連結子会社)を設立
2015-07システム部門の機動性及び専門性を高めることを目的として㈱ティー・アール・イー(注2)を設立
2015-09㈱トライアルホールディングスを単独株式移転により設立、持株会社体制へ移行
2016-02㈱トライアルスーパーセンター(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)、㈱トライアルメガセンターを設立
2016-04事業展開の迅速化を目的として㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)の28店の店舗運営業務を㈱トライアルスーパーセンター(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)、3店舗の店舗運営業務を㈱トライアルメガセンターがそれぞれ分割承継
2016-09㈱トライアルフィナンシャルサービス(現:㈱SU-PAY、現:連結子会社)を設立
2016-10「食」の強化を目的として㈱明治屋(現:連結子会社)を子会社化
2018-02スマートショッピングカート(現:Skip Cart)やAIカメラ等のIoTデバイスを導入し、新しい買い物体験ができる日本初のスマートストア(注3)(当社調べ)である「スーパーセンタートライアル アイランドシティ店」(福岡市東区)を開店
2018-09主にスーパーセンターの運営会社であった㈱トライアルオペレーションズ(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)が主にメガセンターの運営会社であった㈱トライアルメガセンターを吸収合併
㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)、㈱トライアルオペレーションズ(現:㈱トライアルストアーズ、現:連結子会社)及び㈱トライウェル(注4)の生鮮部門を㈱メガ生鮮が分割承継
2018-10オートピット㈱(現:㈱トライアルカーズ、現:連結子会社)を設立
2018-11㈱Retail AI(現:連結子会社)を設立
2019-03㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)のプロセスセンター惣菜製造事業を㈱明治屋(現:連結子会社)が分割承継
㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)のプロセスセンター精肉事業・包材サービス事業を㈱メガ生鮮が分割承継
2019-04トライアルグループの基幹店舗である新宮店(福岡県糟屋郡新宮町)をスマートストアに改装し、「メガセンタートライアル 新宮店」として開店
2020-04㈱トライアル・インシュアランス・サービス(現:連結子会社)を設立
2020-06リゾート事業を取り込むにあたり、リゾート事業の不動産を保有する㈱エヌ・ジー・ティー不動産管理(現:㈱サンリアルエステート、現:連結子会社)を子会社化
2020-09㈱河村佐藤デザイン(現:連結子会社)を設立
㈱河村佐藤デザインが建築事業を㈱河村デザインより譲受
2020-10プライベートブランド(PB)商品である『阿蘇くじゅうの天然水』を生産する飲料由布工場(大分県由布市)を稼働開始
2020-12リゾート事業の統括を目的として、㈱トライアルリアルエステート(現:連結子会社)を設立し、㈱neri resort(現:連結子会社)を子会社化
㈱トライアルベネフィット(現:連結子会社)を設立
2021-07日本最大のリテールDX(小売のIT/AI化)の最先端基地を目指し、産官学のまちづくりとして「リモートワークタウン ムスブ宮若」プロジェクトが本格始動
2022-04㈱トライアルオペレーションズ(現:連結子会社)が㈱メガ生鮮を吸収合併及び㈱トライアルクイックの小売店舗運営事業の権利義務の一部を分割承継
㈱トライアルオペレーションズを㈱トライアルストアーズに商号変更
㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)が㈱トライアルクイックを吸収合併
㈱トライアルホールディングスの子会社として、㈱Fieldman(現:連結子会社)を設立
最先端のIT技術を導入した次世代型スマートストアとしてTRIAL GO脇田店(福岡県宮若市)を開店
2022-06㈱トライアルリアルエステート(現:連結子会社)が㈱サンリゾート(現:㈱トライアルゴルフ&リゾート、現:連結子会社)を子会社化
2022-11㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)から㈱白鳥ロジスティックシステム(現:連結子会社)を新設分割により設立
2023-07店舗の資源物の回収・運搬を目的として㈱トライアルチャレンジド(現:連結子会社)を設立
2023-09㈱青森トライアル(現:連結子会社)を設立
2023-10㈱Retail AI(現:連結子会社)が㈱Retail AI X、㈱Retail AI Engineering及び㈱Retail SHIFTを吸収合併
㈱Retail AI(現:連結子会社)の主力製品であるスマートショッピングカートをグループ外へ本格販売・導入していくにあたって、製品名称を「Skip Cart」へ刷新
㈱青森トライアル(現:連結子会社)及び㈱トライアルカンパニー(現:連結子会社)が㈱佐藤長及び㈱青森食研から一部事業を承継
2024-02㈱トライアルリアルエステート(現:連結子会社)がTGR大分㈱(現:㈱ティージーアール大分、現:連結子会社)及びTGR阿蘇㈱(現:㈱ティージーアール阿蘇、現:連結子会社)を子会社化

事業内容

トライアルホールディングスグループは、持株会社制を採用しており、純粋持株会社であるトライアルホールディングスと、23の連結子会社及び3の関連会社から成り立っています。同社は「流通小売事業」と「リテールAI事業」を主軸に事業を展開しており、これらの事業に加えて「その他」の事業も手掛けています。

流通小売事業では、トライアルカンパニーを中心に、『TRIAL』ブランドのディスカウントストアを全国に展開しています。店舗フォーマットはメガセンター、スーパーセンター(SuC)、smart、小型店の4種類で、生鮮食品から趣味嗜好品まで幅広い商品ラインナップを提供しています。特にスーパーセンターが主力フォーマットであり、地域のニーズに応じた店舗展開を行っています。

リテールAI事業では、小売事業者や食品・消費財メーカーに対して、買い物体験の向上やリアル店舗のオペレーション改善、広告・販売促進活動の効率化に資するプロダクトやソリューションを提供しています。主力プロダクトであるSkip Cartは、セルフスキャンによるレジ待ちの解消やレジ人時の削減、ワン・トゥ・ワンマーケティングなど、新しい価値を提供しています。

その他の事業としては、リゾート関連事業や建築・不動産管理などを行っており、「食」のブランディングを通じて流通小売業における「ロイヤルカスタマー」の確立を目指しています。これらの事業を通じて、トライアルホールディングスグループは、顧客の利便性向上や価格優位性を特徴とするワンストップショッピングストアとして、またリテールテックを活用したビジネスモデルの先駆者として、業界の改革に取り組んでいます。

経営方針

トライアルホールディングスは、流通小売業界における「ムダ・ムラ・ムリ」の削減を目指し、テクノロジーと人の経験知を活用して、世界のリアルコマースを変革することをビジョンに掲げています。同社は、効率化された店舗網とデータ及びIoTの駆使を通じて、新しいお買い物体験の提供やサプライチェーン改革、マーケティング改革を推進しています。これにより、顧客への新たな価値提供を目指しています。

経営戦略として、同社は流通小売事業とリテールAI事業を中心に展開しており、特にリテールAI事業では、小売企業や食品・消費財メーカーへのサービス提供を行っています。これにより、流通小売事業の収益性や生産性の向上を実現し、現場で真に効果を上げることができるプロダクトやソリューションの開発に取り組んでいます。

また、同社は新規出店戦略として、生鮮食品を強化した店舗作りやマルチフォーマットによるエリアのドミナント化、製造小売業への変革を推進しています。これにより、地域のニーズに合わせた品揃えや、効率的なサプライチェーンの構築を実現し、プライベートブランド商品の強化を図っています。

さらに、リテールAI事業では、基盤の拡充やデータを活用した流通業界の効率化に取り組んでおり、約989万人の会員データを活用したワン・トゥ・ワンマーケティングや実店舗のメディア化などの販促戦略を進めています。

トライアルホールディングスは、これらの戦略を通じて、顧客に新たな価値を提供し、流通小売業界における改革を推進しています。