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DEXCOM INCDXCM
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事業内容
DEXCOM INCは持続血糖モニタリング(CGM)システムを開発・販売する企業です。同社は皮下に装着するセンサーとデータ送信機、スマートフォンや受信機向けのアプリを組み合わせた製品群を主力とし、G6やG7、一般向けのDexcom One、消費者向けのSteloなどを展開しています。
主要な顧客は糖尿病患者と、その治療に関わる内分泌科医やかかりつけ医、糖尿病教育者などの医療関係者です。同社は直販チームや販売代理店、薬局や電子商取引を通じて機器本体を販売し、定期的に交換が必要なセンサーや付属品の継続販売で安定した収益を得ています。
事業は個人向けCGM、臨床向けのプロフェッショナル製品、消費者向けの代謝ヘルス製品やソフトウェア・データサービスに分かれています。同社はインスリンポンプなど他社機器との連携や、蓄積した測定データを用いた予測モデルや解析機能の開発にも注力し、グローバルな直販・流通網と自社の製造拠点で事業を支えています。
経営方針
同社は持続的な成長と株主価値の向上を目指しています。直近の財務基盤として手元資金は約25.8億ドルあり、2024年には株主還元として7.5億ドルの自社株買いを実施し1,040万株を取得しました。これらの資金と資本政策を背景に、既存のグローバル市場でのシェア拡大と新製品の商業化を進め、売上と利益の安定化を図ることを成長戦略の中心に据えています。
重点投資分野は製造能力、販売・マーケティング、人材、研究開発の四点です。具体的にはマレーシアの生産拠点の増強やアイルランドでの新工場建設に投資し供給能力を高める一方、北米を中心とした直販チームの拡充と国際的な流通網の拡大に資源を投入しています。また、コールセンターや臨床専門家によるサポート体制やDTC(消費者向け)マーケティングを強化して受診から導入までの障壁を下げ、製品の使いやすさと医療現場での支持を差別化要因として打ち出しています。
新市場開拓では製品適用の幅を広げる計画を掲げています。2024年に米国で投入した「Stelo」の流通拡大に取り組むとともに、術後や入院患者、妊婦、前糖尿病や肥満領域など医療以外のヘルスケア用途への展開を模索しています。さらに、インスリンポンプや自動投与システムを手がける企業との協業や消費者向けテクノロジー企業との連携を進めることで、新たな顧客層と収益チャネルの開拓を目指しています。
技術革新への取り組みとしては、精度・利便性を高める次世代センサーの開発と、将来的な「自動インスリン投与」を可能にする仕組みの実現を目指しています。開放的な設計で他機器と連携できる通信機能を強化し、患者のCGMデータを蓄積して機械学習や予測モデルにより行動につながるインサイトを生成する取り組みを進めています。これらの技術基盤を通じて製品差別化と長期的なエコシステム構築を図る方針です。