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Dell Technologies Inc.DELL
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事業内容
Dell Technologies Inc.は、企業や個人向けに幅広いITソリューションを設計・製造・販売しています。同社はサーバ、ストレージ、ネットワーク機器に加え、パソコンやワークステーションなどのクライアント製品、保守や運用を含むサービスを主力として展開しています。
同社の顧客は大企業や政府機関、教育・医療機関から中小企業、個人消費者まで幅広く、売上は直接販売とチャネルパートナー経由の両方から生まれています。購入のほかサブスクリプションや利用分課金、リースなど多様な支払方法を提供しており、最近の会計年度ではチャネルなどの他販売経路が約50%の売上を占めました。
事業は報告上、インフラ系のInfrastructure Solutions Group(ISG)とクライアント系のClient Solutions Group(CSG)の二部門に分かれています。ISGはマルチクラウドやAI対応を含むサーバやストレージ、ネットワークと運用自動化を担い、AI向けサーバの需要が強い一方、CSGはノートやデスクトップ、ワークステーションと周辺機器を扱っています。同社は世界規模のサービス拠点と大規模なサプライチェーン、研究開発投資で製品とサポートを支えています。
経営方針
同社はデータ量の拡大とクラウド・ネイティブなアプリケーションの普及が長期的な需要を生むと見ており、ストレージやサービスを成長の柱に据えています。具体的には、外部ストレージアレイに柔軟なクラウド機能を組み込み、ソフトウェアで制御するストレージや統合型インフラ、サーバー中心のモジュール型ソリューションを拡充することで市場シェアを狙っています。また、定額課金やサブスクリプション、利用量に応じた課金などの柔軟な利用モデルを強化し、保守やリースを含む「継続収入」を拡大することを目指しています。
同社は重点投資分野として、インフラ側の高性能サーバーとストレージ、そしてクライアント側の法人向け・高級消費者向けPCを挙げています。特にAIに最適化したサーバーの需要は高く、期末時点でバックログが高水準にとどまっている点を強みとしています。差別化戦略は、製品単体ではなくハード・ソフト・サービスを一体化したエンドツーエンドの提供、広範な直販営業網とチャネル、世界規模のサービス体制と大規模なサプライチェーンによる迅速な対応にあります。
同社は新市場開拓として、米国・西欧・日本などに加え新興国市場を長期の成長機会と捉えています。グローバル売上の約半分を海外で稼いでおり(Fiscal 2024/2025)、為替変動に対するヘッジや価格調整でリスク管理を行いながら現地ニーズに沿った製品を投入する計画です。資本配分ではベンチャー投資や戦略的買収を継続し、株式買戻しプログラムも積極的に活用(2025年2月時点で買戻し枠に約115億ドルの余地)して事業拡大と株主還元を両立させる方針です。
同社は技術革新に向けて研究開発と投資を継続しており、研究開発費はFiscal 2025で約30.6億ドル(全体の約3.2%)に達しています。特にAI、マルチクラウド対応、ネットワーキング分野に注力し、特許ポートフォリオ(約2.4万件の発行特許と約8.4千件の出願)やベンチャー投資を通じて先端技術を取り込みます。同社はまた業務の近代化とコスト効率化を並行して進め、製品移行やサプライチェーンの最適化を図りながら、イノベーションで市場優位を維持することを目指しています。