インバウンドプラットフォームJP:5587

時価総額
¥28.7億
PER
12.3倍
モバイル網・ライフメディアテック・キャンピングカーの有力企業。Wi‑Fi端末レンタルやSIM/eSIM販売、訪日向け多言語Webサービスを展開。2024年9月期にモビリティテック開始、2025年9月期に中古車販売開始。日本中心、キャンピングカー34台(2025年9月時点)と米加豪NZで展開。

事業内容

インバウンドプラットフォームは、訪日・在留外国人の日本での利便性向上を目的に事業を展開している企業で、主力はモバイルネットワーク事業、ライフメディアテック事業、キャンピングカー事業の三本柱です。同社はWi‑Fi端末のレンタルやSIM/eSIMの販売、多言語の生活サポートや交通チケット手配、さらにキャンピングカーのレンタル・中古車販売をワンストップで提供しています。

主要顧客は訪日旅行客、在留外国人、国内の法人や日本人旅行者で、各国向けのWebサイト経由で集客しています。同社の収益はWi‑FiレンタルやSIM販売の売上、Webサイト掲載型・成果報酬型の広告料や提携先からの取次手数料、キャンピングカーレンタルと中古車販売の対価が中心です。多言語対応とデジタルマーケティングにより顧客満足を高め、リピート獲得を図っています。

事業ごとの特徴では、モバイルネットワーク事業が「Japan Wireless」「グロモバ」などを通じて端末調達と大量発送のオペレーションに強みを持ち、英語や中国語など多言語でサポートしています。ライフメディアテック事業は不動産や医療の取次に加え、新幹線・高速バス・空港送迎などのモビリティ手配を行い、広告収入と取次手数料で収益化しています。キャンピングカー事業は国内で車両を保有してレンタル提供し、海外レンタルの取次や中古車販売で資産効率を高めています。

経営方針

同社は訪日客と在留外国人の増加という追い風を受け、取扱高・売上高・営業利益の着実な拡大を成長戦略の中心に据えています。直近の市場環境として2025年4月に訪日者数が390万人を記録するなど需要が活性化しているため、モバイルネットワークの稼働端末数やeSIM・SIMの稼働数を合わせた「モバイルネットワーク稼働数」、生活支援や手配件数を示す「取次件数」、キャンピングカーの「総レンタル日数」といった定量的なKPIを向上させることで売上と利益の増加を図ることを目指しています。

同社はマーケティング強化とオペレーション投資を重点分野と位置づけ、ワンストップで提供できる点を差別化の柱にしています。具体的には、端末の大量調達と迅速な発送網をさらに整備し、ウェブサイト経由での多言語案内や決済導線を改善してクロスセル率を高める施策を進めます。これにより一顧客当たりの取引額を引き上げ、固定費構造の中で稼働数増加が直接利益につながる体制をつくることを目指しています。

同社は新市場開拓として取次サービス領域の拡大と既存事業の地理的拡大を計画しています。具体施策として、新幹線・高速バス・空港送迎に続く新規手配サービスの開発、キャンピングカー事業の国内レンタル拠点の増設と中古車販売の強化、また主要な送客国向けサイトのローカライズと提携先の拡充で集客チャネルを広げることで、リピーター率と取次件数を増やすことを目指しています。

同社は技術革新により利便性と効率を同時に高めることを重視しています。Webサイトや予約システムの再設計、在庫・稼働管理の自動化、キャリアやパートナーとのAPI連携による手続き簡素化、さらに多言語対応のチャット支援やデータ分析によるターゲティング強化といった投資を進め、これらを支える人材確保とインフラ強化にも注力することで、顧客体験の向上と事業拡大を両立させることを目指しています。