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フィットイージーJP:212A
事業内容
フィットイージーは、アミューズメント要素を取り入れた会員制のフィットネスクラブ「フィットイージー」を全国で展開しています。同社はトレーニング機器に加え、ゴルフシミュレーションや個室サウナ、コワーキング機能やセルフエステなどを備えた「楽しみながら健康になる」空間を提供し、2024年10月末時点で179店舗(直営24、FC155)を運営しています。
同社の主要顧客は近隣で日常的に利用する会員で、若年層の男性に限らず40代以上や女性の比率も高まっています。会員数は約14.9万人(148,984人)で、収益は直営店の会費・物販による直営売上、フランチャイズからのロイヤリティやシステム利用料等の運営売上、加盟金や機器販売などの開発売上の三本柱で構成されており、直近では開発売上が売上の過半を占めています。
同社は事業を単一の「フィットネスクラブ運営事業」として直営とフランチャイズで展開し、居抜き物件活用や海外調達・内製設計による低コスト出店を進めています。また、AI顔認証や各種デジタル化で省力運営を図り、フランチャイズ本部として物件選定・研修・定期的な支援を行うことで、加盟店と協働して店舗網の拡大と運営の安定化を目指しています。
経営方針
同社は事業規模の拡大を最重要課題と位置づけ、全国展開と会員数増加を成長の軸に据えています。直営店舗は30店を目途とし、フランチャイズを中心に出店エリアを拡大する方針です。出店ペースの裏付けとして、2024年10月時点で179店舗(直営24、FC155)を運営し、会員数は148,984人に達していることを掲げ、店舗数と会員数を主要な業績指標として管理しています。中期的には商圏人口10万人以上のエリアをターゲットとし、長期的には商圏人口5万人以上の地域への定着を目指しています。
同社は差別化の核として「アミューズメントフィットネスクラブ」のコンセプトを打ち出し、ゴルフシミュレーションのFIT-GOLF、コワーキングのFIT-LOUNGE、個室サウナのFIT-SAUNA、セルフエステやセルフホワイトニング、野球分析のFIT-BASEBALLなど多彩なサービスを導入しています。居抜き物件の活用や全国サプライヤーとの連携、海外調達や内製設計による低コスト出店を進めることで初期投資を抑え、独自の遊び要素で会員の継続を促すことで競合との差別化を図っています。会員の声をLINEで受け取る独自の「オピニオン・ボックス」を使い原則24時間以内に改善へつなげるなど、店舗品質の維持にも注力しています。
同社は新市場開拓や事業拡大に当たり、フランチャイズ本部として物件選定・研修・定期支援を強化し、成功事例をパッケージ化して出店期間や投資回収の短縮を目指しています。具体的には、商圏/導線/地点に基づくマーケティング数値の標準化、重回帰分析による入会予測、マシン導入やアミューズメントサービス決定の標準化といった手法を整備しています。また、既存の直営・FC双方からの収益は会費・物販による直営売上、フランチャイズからのロイヤリティやシステム使用料、加盟金や機器販売などの開発売上の三本柱で成り立っており、開発売上が直近で売上の過半を占めていることから、店舗展開と周辺サービスの販売で収益源を多角化しています。M&Aや店舗買収についても、事業拡大に資する場合は積極的に検討する方針です。
同社は技術革新を成長エンジンと位置づけ、AI(人工知能)を活用したサービス開発に取り組んでいます。顧客ごとに「なりたい自分」を支援する6つのトレーニングコース(スリム、若返り、ボディメイク、ダイエット、バルクアップ、姿勢・機能改善)に基づくAIパーソナルトレーニングや、顔認証とAIカメラでトレーニング内容をデータ化し会員のマイページに自動表示する仕組みを検討しています。加えて、本部機能強化として顧客管理システムの活用、内部統制や監査体制の整備、スーパーバイザーによる巡回とフランチャイズオーナー研修の充実により、デジタルと運営の両面で効率化と品質向上を図っています。