ジーエルテクノホールディングスJP:255A

時価総額
¥406.3億
PER
8.1倍
分析機器・半導体・非接触ICカード関連製品の製造・販売の有力企業。ガスクロマトグラフや液体クロマトグラフ、半導体用石英治具などの装置・消耗品と研究開発・技術サービスを展開。連結子会社11社、関連会社2社を有し、2025年5月21日ベトナム子会社設立。日本・米国・欧州・中国で展開。

事業内容

ジーエルテクノホールディングスは、分析機器、半導体関連製品、非接触ICカード機器の製造・販売を主軸に事業を展開しています。同社はガスクロマトグラフや液体クロマトグラフといった分析装置や消耗品、半導体用の石英治具や光学部材、入退室管理などの周辺機器を開発・提供しています。

同社の収益は機器本体の販売に加え、消耗品や部材の継続的な出荷、関連する研究・技術サービスによって支えられています。国内外に販売拠点や生産拠点を持ち、研究機関や化学・製薬企業、半導体メーカー、企業や公共施設の管理部門など幅広い顧客に直接・間接的に販売しています。

事業は大きく分析機器事業、半導体事業、自動認識事業の三本柱に分かれており、それぞれ専業の子会社が開発・製造・販売を担っています。分析機器は装置と消耗品をグローバルに展開し、半導体事業は石英材料や研磨加工を軸に原材料加工や海外生産を組み合わせ、非接触ICカード分野は入退室管理や組込み機器、試薬管理システムなどを提供しています。

経営方針

同社は中期経営計画(2025〜2027年3月期)で、2027年に売上高50,000百万円、営業利益7,739百万円、営業利益率15.5%、ROE13.0%以上を目標に掲げています。収益は装置本体の販売に加え、消耗品や部材の継続的な供給、研究・技術サービスによるストック型収入で支えられており、これらを組み合わせて安定的な成長を図ることを目指しています。経営基盤を強化するための資本配分は、利益の一部を社内留保して事業投資に回す方針です。

重点投資の分野としては、分析機器、半導体関連製品、自動認識(非接触ICカード等)を挙げており、同社はそれぞれで差別化を図ろうとしています。具体的には、海外販売が見込める国内製品は仕様改良や現地規制対応、ドキュメント整備を行って販路を拡大し、国内ではECサイト運営会社との提携で製品データベースを充実させ販売機会を増やします。また、フィールドエンジニアを拡充してアフターフォローを強めることで顧客接点を増やし、石英・シリコン製品や火加工など高難度製品で高付加価値を確保する方針です。

新市場開拓と事業拡大では、生産能力の増強や海外拠点整備といった具体策を進めています。国内では蔵王南工場隣地への火加工工場増設や子会社の自動化投資を行い、外注先との連携強化で量産体制を高めます。海外展開では中国に次ぐ生産拠点としてベトナムに現地法人を設立し、海外販売エリアの拡大と現地生産の両面で受注対応力を高める計画です。加えて、M&Aや業務提携、外部との共同研究も視野に入れて事業ポートフォリオの拡充を図っています。

技術革新については研究開発の強化と生産・品質の安定化に注力しています。具体的な取り組みとして新製品開発、製造工程の効率化、自動化投資、業務のデジタル化によりコスト低減と品質向上を両立させる方針です。外部パートナーとの共同研究や人材育成(研修、業務マニュアル整備、人事ローテーション)を通じて技術力を高め、長期的には装置・消耗品・サービスを一体化したソリューションで競争優位を確立することを目指しています。